【感想・評価】『ウインド・リバー(ネタバレ)』レビュー

ミステリー映画のレビュー
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ジェレミー・レナー主演のミステリー映画『ウインド・リバー』のレビュー。

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紹介

ウインド・リバーのストーリー

厳寒の大自然に囲まれたアメリカ中西部ワイオミング州にあるネイティブアメリカンの保留地“ウインド・リバー”で見つかった少女の凍死体―。

遺体の第一発見者であり地元のベテランハンターのコリー・ランバート(ジェレミー・レナー)は案内役として、単身派遣された新人FBI捜査官ジェーン・バナー(エリザベス・オルセン)の捜査に協力することに。

ジェーンは慣れない雪山の不安定な気候や隔離されたこの地で多くが未解決事件となる現状を思い知るも、 不審な死の糸口を掴んだコリーと共に捜査を続行する…。

引用元 – Youtube

ウインド・リバーの出演陣

役者 役名
ジェレミー・レナー コリー
エリザベス・オルセン ジェーン
グラハム・グリーン ベン
ケルシー・チャウ ナタリー
ギル・バーミンガム マーティン
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感想

部外者としてその土地を知る

「ネイティブ・アメリカンのことをどれくらい知っているだろうか?」

私自身は教科書で教わる程度しか知らなかったので、立場としてはエリザベス・オルセン演じるFBI捜査官・ジェーンと同じ。

ラスベガスからウィンド・リバー保留地に派遣された彼女は、部外者としてそのコミュニティに”お邪魔する”形になりますが、観客の多くもそれは同じです。

観客は、自分と同じ部外者のジェーンを通して”ウィンド・リバー保留地”の実情を直視し、過酷な現実と異なる文化への理解を深めます。

殺人事件の捜査を続ける中で、ジェーン(と観客)は地元民の大半が”ウィンド・リバー保留地”以外に行き場がなく、実質的にこの土地に押し込められている現実や、現在は制度的に保護されていても、先祖の代での差別が今の格差に繋がっている事実を知ることになります。

(驚いたことに、この映画によれば”ネイティブ・アメリカン女性の失踪に関する統計調査は未だに存在せず、失踪者の数は不明のまま”だという)

映画は“辺鄙な雪山での殺人事件”を中心に、ネイティブ・アメリカンの置かれた状況を描き、彼らの今を知るきっかけを与えてくれます。

また、”保留地”における事件捜査の難しさも同時に描きます。

ちなみに、この映画を見て「日本人で良かった」と言っている人を見かけましたが、決してアメリカだけの話ではない。

この映画を見て「日本人で良かった」と感じた人は、「マジョリティで良かった」と言い換えるべきです。

締まったストーリー

まず、ストーリーに無駄がありません。

よくあるFBIと地元警察の対立だったり、主人公とヒロインのロマンスだったりがなく、ストレートにお話を進めていくので間延びしません。

また、主人公・コリーも良いキャラクターでした。

強面な外見をしているものの、その中に”娘の死を乗り越えた”精神的な力強さを感じることができ、非常に共感できるキャラクターでした。

そんなコリーが”娘の死を受け入れられない”被害者の父を励まし、一緒にこの困難を乗り越えようとする姿は感動的でした。

さらに、印象的なシーンも数多く見られました。

“亡き娘の防寒着を来た”ジェーンに気づいた時のコリーの表情や、空気が一変する銃撃戦のシーンなど、限られた映画的な見せ場の中できちんと魅せてくれます。

加えて、悪を退治するクライマックスも良かった。

冒頭の被害者の逃亡シーンを伏線として回収しており、被害者がただの悲劇の人ではなく、懸命に生きようとした勇敢な女性として強調される点が良かったです。

全体的に無駄な贅肉を削ぎ落とした映画になっており、ストーリーとメッセージをストレートに表現する映画でした。

【+考察】リストカットの意味

文化の違いを感じさせるショッキングなシーン。

おそらく夫婦たちの部族には、家族の問題は親しい者とだけ共有し、その感情は内に秘めておくべきという考え方があるのだと思います。

なので、妻は抑えきれない失望感と絶望感を自傷行為という形で発散していました。

妻に話を聞こうとするジェーンを署長が止めようとするのは、このことを理解しているから。

目を背けたくなるようなシーンではあるけれど、ここでジェーンも観客も彼らとの文化的な違いを知り、悲しみの深さも知る。

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まとめ

見応えのあるサスペンス映画でした。

ネイティブ・アメリカンの歴史に重ね合わせるストーリーも然ることながら、個々のシーンや台詞に無駄がなく、一つ一つが意味を持った瞬間のカタルシスも良かったです。

あと、ジョン・バーンサルをあの役で使うセンスも。

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